人間の泥臭さと詩的表現-黒木渚
こんにちは。
あおひとです。森博嗣に続き熱量を込めて書いていきます。
今回はシンガーソングライターである、黒木渚の紹介をしたいと思います。
美しいですね。
黒木渚、喉の療養のため、只今休業中ですが(平成28年4月時点)名前を聞いたことのある人も少なくないと思います。
「独創的なメロディー」と「文学的な歌詞」
黒木渚を紹介する文言としてはあまりにも巷にあふれている言葉です。
しゃべくり007にも出演したことのある彼女。
はたして何がそんなに魅力的なのか。
私は声に全て詰まっていると考えています。
女性にしてはとても力強く、それでいて鮮やかさがある、そんな声です。
その声に乗るとても耳ざわりの良い、心地よいメロディー。
それでは、楽曲を基に解説していきます。
あたしの心臓あげる
https://www.youtube.com/watch?v=kuF0XiUB6qA
いきなりメンヘラチックなタイトルが…。
この曲が黒木渚のデビューシングルです。PVもおどろおどろしい雰囲気となっています。(上のURLです)
何処か儚く、それでいて印象的な声、黒木渚の持つ魅力が存分に発揮された作品になっています。
また、ギターのコードを取り出して聴くと終盤の転調まで4つの音色のみで構成されていることがわかります。
一見複雑そうですが、これがすんなり入ってくる所以となっているのでしょう。
骨
https://m.youtube.com/watch?v=c6N4uBKZeeU
黒木渚の楽曲で最も物議を醸した曲ではないかと思います。
儚げなイントロから続く明るい声。
「死んだ後でも 楽しめるように 墓石に点数を彫ろう」
こんな歌詞、果たしてどんな人が書けるでしょうか。
この歌詞に怯まず、向き合って聴いてみるとそれこそ文学的で、物語を紡いでいるかのような情景が浮かんできます。
ドラム・ベースに着目すると、無駄な装飾の無いソリッドな演奏が判るかと思います。
一作品としてとても完成度の高いものに仕上がっています。
大予言
https://m.youtube.com/watch?v=n1YxvKIuHtk
華やかな音、明るい曲調に乗るこの社会の混沌としたイメージ、あぁ黒木渚節だ、と思わせる楽曲です。
この曲に関して最も言いたいことは、全ての楽器もとてつもなく難しいことをやっている、なのにそう聴こえないということです。
また、PVの絵本調なところも個人的にはポイントが高いです(笑)
ふざけんな世界、ふざけろよ
https://m.youtube.com/watch?v=EaZRu-sCIh8
これぞ、黒木渚。
彼女の魅力が全て詰まっていると言っても過言ではありません。
明るくて暗い、前向きでネガティブ、楽天的で厭世的。
あぁ、聴いていて楽しい。
人生を数分間に詰め込んでいる、そう思わせる楽曲です。
「駆け上がって転げ落ちて人生はコメディ
何度でも木っ端微塵になって やけくそで立ち上がって」
その通りだと思いませんか。
私は昨年の夏フェスで初めて黒木渚を見て、聴きました。
その際に思ったのは「この人、なんて楽しそうなんだ」ということです。
観客の前で、自分の声で、演奏をする。
アーティストであれば当たり前のことをひたすらに楽しんでいました。
彼女の他の楽曲を聴く前にその立ち姿を見て確信していました。
「あぁ、良い曲を書くのだろうな」と。
皆様も是非、華やかで儚げな混沌をお楽しみください。