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本格ミステリのはしり-十角館の殺人

著者:綾辻行人

出版:講談社

頁数:512頁

 

1987年に出版された綾辻行人のデビュー作です。

上記画像は2007年に出版された新装改訂版のものです。

 

館シリーズ」第一作として注目を集め発行部数は100万部を突破しています。

 日本ミステリー界に大きな影響を与え、新本格ブームを巻き起こしたとされています。

 

あらすじ

「1986年3月26日、大分県K**大学・推理小説研究会の一行は、角島(つのじま)と呼ばれる無人の孤島を訪れた。彼らの目当ては半年前に凄惨な四重殺人事件が発生した通称・青屋敷跡と、島に唯一残る「十角館」と呼ばれる建物である。彼らはそんな島で1週間を過ごそうというのだ。

一方その頃、本土では、研究会のメンバーに宛てて、かつて会員であった中村千織の事故死について告発する怪文書が送りつけられていた。怪文書を受け取った1人である江南孝明は、中村千織の唯一の肉親である中村紅次郎を訪ねる。」

 

王道ミステリー!!!

読み進めやすくそれでいて謎が各所にちりばめられている。その謎も一筋縄ではいかない。

「ミステリー小説を読みたい」って人がいたら、本書を渡しますね。

 

過去に殺人事件が起こった島に1週間籠る学生たち。しかも自分たちの呼び名を高名なミステリー作家からとっている。(アガサ、エラリィ、等々)

もう上を見るだけでいかにもトリックが散りばめられていそうな感じがしませんか?

そう、理不尽な殺人が行われていきます。

 

徐々に明らかになってくる学生たちの素性、周辺の環境、過去の行い。

誰が犯人なのか過去の殺人事件の秘密が暴かれていくにつれて容疑者が絞られていきます。

はたしてその推理もあっているのか?

 

かねてから紹介しております森博嗣作品は動機もトリックも説明しないことがありますが、本書はそんなことはありません。

読了後はそれはもうスッキリです。

 

あぁ、本読んだなぁ、とそんな感慨にふけることができます。

 

本格ミステリを楽しみたい方から、読書をあまりしない方まで楽しめる、そんな作品です。