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交錯し続ける人生-ラッシュライフ

著者:伊坂幸太郎

出版:新潮文庫

頁数:469頁

 

遂に読みましたラッシュライフ。読まず嫌いをしていた伊坂幸太郎

同僚にゴリもゴリ押しされ手を出しました。

 

 読了の感想としてはなんとうまく作りこめられている作品か、、、!ってとこでした。

ふんだんに盛り込まれた伏線たちとミスリードへ導く記述。

これが伊坂か。

信者のように嵌ってしまう気持ちがわかりました。

 

こんな人にオススメ

・パズルが好きな方

・テレビを観るときにすぐにチャンネルを変えてしまう方

・論述系の数学の問題が好きな方

 

あらすじ

「泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場――。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。」

 

自分の仕事に圧倒的プロ意識を持つ泥棒、黒崎。

父を自殺で亡くし現人神に憧れる青年、河原崎

プロのサッカー選手と不倫関係になり再婚を目論む女、京子。

リストラに遭い職も家庭も失った中年男、豊田。

 

この4人の一人称視点で物語がめぐっていきます。

 

まったく別々の行動が収束していく様は圧巻です。

 

知己に富んだ会話や、宗教的に魅せられてしまった人、愛憎入り混じるやり取り、犬から何かを感じ取り徐々に信念を取り戻していく様子など、様々な要素が登場してきます。

 

 読みながら「あれ、これ黒崎じゃないか?」とか「あれこの記述さっき見た気がする」など、気づきがあるたびに面白味が増す、そんな小説です。

 

読まず嫌いはダメですね。

伊坂幸太郎、面白いです。

 

是非↓から購入してみてください。