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爽やかマイノリティ-1/2の騎士

初野晴、おすすめの作家です。

この『1/2の騎士』、700頁弱と、割と分厚いので二の足を踏んでしまう方もいらっしゃるかと思います。

ですが、一度読み進めればあっという間に引き込まれること間違いないです。

 

ちなみに著者の初野晴の代表作はマンガ化なんかもされている『ハルチカシリーズ』かと思います。

 

 

あらすじはこのような感じ。

「“幸運のさる”を見つけた中学生が次々と姿を消し、盲導犬は飼い主の前で無残に殺されていくーー。
狂気の犯罪者が街に忍び寄る中、アーチェリー部主将の女子高生・マドカが不思議な邂逅を遂げたのは、この世界で最も無力な騎士だった。
瑞々しい青春と社会派要素がブレンドされた、ファンタジックミステリー。」

 

重度の喘息をかかえながらもアーチェリー部主将を務めている女子高生マドカと女装に血盟を注ぐ男の幽霊サファイア

二人の軽妙なやりとりから繰り出される謎解きが読みやすさを産み、背中を押されるようにして読み進めてしまいます。

一方で少数派の犯罪者たちによって行われる殺人。安易な殺人ではなく、一風変わったこだわりを持って犯罪を行っている。

青春ストーリーと思って読むと痛い目をみるくらいには社会派な要素が多く取り入れられております。

 

昨今ダイバーシティだ、LGBTだなんだと言われておりますが、そこにいち早く反応した作品なのかもしれません。

 

重たさと軽妙さ、青春ファンタジーを兼ね備えた、おなか一杯になる一冊かと。

 

是非皆さん読んでみてください!